生理中の不快な症状

生理前や生理中、胸が張って痛いという人もいます。
これも生理痛の1つ。
具体的には胸の下側あるいは脇付近が痛い、熱っぽい、歩いたり走ったりすると振動で痛い、といったものがあります。

なぜ生理痛で胸まで痛くなるのかと言うと、これも女性ホルモンが関係しています。
女性の体は排卵後、卵巣から「黄体ホルモン」という女性ホルモンが分泌されます。
この黄体ホルモンは妊娠に向けての準備を始める為に分泌されるのですが、妊娠が成立しなかった場合そのまま約2週間後に生理が始まります。
その為妊娠しているわけでもないのに胸が張ったり痛かったり、違和感があったりといった症状が表れるのです。
特に黄体ホルモンが過剰に分泌されていたり、乳腺が黄体ホルモンに過剰反応していたりする場合、胸の張りや痛みはひどくなるようです。

ですから胸の痛みは正常な女性の生理周期の証拠とも言えます。
胸が張るので「妊娠した」とか「病気かも」と心配する人もいますが、全体の約70%の人がこういった胸の痛みなどの生理痛を経験しているそうですので、あまり神経質にならずしばらく様子をみるようにしましょう。

生理痛の一つとして下痢の症状が出る人もいますが、反対に便秘になってしまうという人もいます。
全く逆の症状のように感じますが、どちらも生理痛の原因となっているホルモンバランスと関係があるのです。

生理中は便秘になってしまうという人の場合、関係するのは黄体ホルモンです。
そもそも黄体ホルモンは排卵日から生理前までに多く分泌されるホルモンで、妊娠を助ける働きを担います。
ですから妊娠を促し維持する為に子宮の収縮を抑える働きもするのですが、この時、大腸のぜん動運動も抑えてしまうことがあり、その為便秘になりやすくなると言われています。

また、生理痛と冷えには関係がありますが、同時に便秘にも関係があります。
体が冷えると血行が悪くなる為、新陳代謝も低下してしまいます。
そうすると老廃物が体に溜まりやすい体質になり、便秘にも影響してくるというわけです。
特に生理中は血行が悪くなるため、元々冷え性である人が生理になると、便秘を伴う生理痛になってしまうことがあるようです。

生理痛としてよく挙げられるのは腹痛や腰痛ですが、生理痛がひどい場合、貧血になることも多いですね。
そもそも生理期間中、約1週間は出血が続くわけですし、中でも一日の出血量が多い人は貧血になりやすいでしょう。
普段から貧血気味の人は、生理中は特に要注意です。

貧血には「鉄欠乏性貧血」という種類があり、多くの「貧血」はこれにあたります。
鉄分は血液中のヘモグロビンの材料になるのですが、ヘモグロビンは酸素と結びついて体に酸素を届ける役割があります。
ですから鉄分が足りないと体に酸素が十分行き渡らなくなり、動悸、眩暈、息切れ、更に症状が進むと吐き気や発熱、呼吸困難といった症状が出ます。
ですから生理痛からくる貧血は「仕方がない」と我慢しがちですが、症状がひどい場合には産婦人科で診察を受けるようにしましょう。

また厳密に言うと貧血の部類には入らないのですが、「起立性貧血」というものもあります。
長時間立っている間に立ちくらみがして気分が悪くなる、というあの症状です。
これは自律神経が乱れることで血圧が低下し、脳に血液が十分巡らなくなってしまうことで起こります。
これも生理中、ホルモンバランスの崩れや急激な変化で自律神経が乱れることによって引き起こされやすい症状ですので、「生理痛」の1つと言えるかもしれません。

「痛い」わけではありませんが、生理期間中の悩みとしてあえて「生理痛」と呼ぶとすれば、「眠気」が挙げられます。
生理中、あるいは生理前からなぜか慢性的に眠たくなるという経験は誰しもあるのではないでしょうか。
この眠気の原因もやはりホルモンバランスが関係しています。

生理痛と眠気に関係しているホルモンとは「プロゲステロン」で、この物質は女性の高温期状態を作り出す働きをします。
そのため夜でも体温が高い状態を保ち下がりにくくなるのですが、生理前になるとこのプロゲステロンは減少しだします。
そうすると自律神経が乱れて興奮状態になり、夜になかなか寝付けなくなる、あるいは熟睡できなくなり、その結果日中眠たくなってしまうのだそうです。

また生理痛のひどい人は鎮痛剤を飲むことがあるかもしれません。
この鎮痛剤の副作用で眠気が引き起こされることもあるようです。

眠気だけなら対処できても、その為に体がだるくなったり頭痛を引き起こしたりする場合もありますし、車の運転など眠気そのものが危険な場合もありますから、症状が辛いときには無理せず休むか産婦人科で診て貰うようにして下さい。

生理期間中は胃が痛くなったり吐き気を催したり下痢になったりするという人もいます。
これも生理痛の1つですが、特にこのような症状は食べることができなくなるため非常につらいものですよね。
このような胃痛、吐き気、下痢といった生理痛の症状は、「プロスタグランジン」というホルモンと関係があるようです。

プロスタグランジンは生理前から生理中にかけて大量に分泌され、この働きで子宮を収縮させ不要になった子宮膜を排出させます。
しかし同時に血管や臓器など子宮以外の部分も収縮させてしまう為、胃や大腸にも影響が及びます。
そして胃腸機能が弱ると吐き気を催すことが多いのです。

このように、生理期間中には普段は分泌されないようなホルモンがたっぷり分泌される為、生理痛という特有の症状を引き起こしてしまいます。
そして生理痛が人によって違うのは、このホルモンのバランス量が人によって違うからです。
また、ストレスも下痢や胃痛を引き起こす原因になりますから、生理中の気持ちが不安定になっている時にはそれが顕著に現れてしまうこともあるようです。

生理痛と言うと代表的なのは下腹部の痛みですが、実は同じほど多いのが腰痛です。
統計によると生理前に腰痛を患う人は全体の約30%、生理中では約50%となっているようです。
実際、「生理痛で歩けないほど痛い」という人は、腹痛だけでなく腰痛も関係している場合が多いようです。

生理中の腰痛も、やはり他の生理痛と同じくホルモンが関係しています。
生理とはそもそも子宮が剥がれ落ちた子宮膜を排出する働きのことですが、この時子宮が収縮し、特に生理直前から2~3日目にかけて、「プロスタグランジン」という物質を分泌します。
このプロスタグランジンの分泌量が多いと黄体ホルモンとのバランスが崩れてしまい、子宮が過敏に反応して過剰に収縮する為、腰痛となって現れるのです。

しかし腰痛があまりにもひどい場合には、卵巣の病気が原因で引き起こされている可能性もありますから、「生理痛だから病気ではない」と判断するのではなく、一度産婦人科で相談してみることをお勧めします。

女性の多くが必ず経験する生理痛。
その重軽度は人によって様々で、痛む部位も異なっています。
最も多いのが下腹部の痛みで、これは丁度そのあたりに子宮があるためです。
そもそも生理とは子宮内膜が剥がれ落ちて体外へと排出するために起こるもので、子宮が収縮するために下腹部に痛みがあるのです。

しかし中には下腹部の痛みの他に、生理痛として腰痛や頭痛といった症状を訴える人もいます。
特に一見子宮とは関係のなさそうな頭痛は、一体何が原因で引き起こされるのでしょうか。

これにはエストロゲンという女性ホルモンが関係しているようです。
エストロゲンは生理が近づくにつれて増えていくのですが、整理直前になると急激に減少しだします。
この極端なホルモンの変化で脳は興奮状態になり、その防衛反応として「CGRP」という血管拡張物質を出します。
このため血管が膨張し、様々な物質が染み出てきて炎症を起こすのだそうで、これが頭痛の原因となっているのです。

実際、生理痛として症状が表れる訳でなくても、頭痛持ちというのは男性より女性のほうが多いですよね。
これは結局頭痛とエストロゲンに深い関わりがあるからではないかとも言われているようです。